斎藤環『ヤンキー化する日本』 ― 2014/08/13
斎藤環『ヤンキー化する日本』(角川oneテーマ21、2014年)
2012年12月の衆議院総選挙で野田総理の民主党が敗れ、安倍・自民党が大勝した。
総選挙直後に朝日新聞に掲載された斎藤環の「自民党ヤンキー論」はとても興味深かった。知識人や「おたく」が比較的いた民主党政権から「ヤンキー」の多い自民党政権に移ったということが、「おたく」からヤンキーへの政権交代ということで実感を伴って理解できたのである。
安倍首相自身はいわゆるヤンキーではないが、「ヤンキー的気質」を持ち合わせている。著者の斎藤環氏は「ヤンキーはポエムが好きだ」(本書38ページ)として、文学的な「詩」ではなく「美辞麗句にして内容空疎」な「壮大きわまりない自分語り」である「ポエム」をヤンキーが好きだとしている。そのポエムの例として安倍首相の書いた「瑞穂の国の資本主義」から引用している。
ある地方都市で仕事していた際、暴走族出身の保守系の自治体議員がいるのを聞いたことがあった。いざ選挙になるとかつての仲間や子分たちが動員をかけて当選に必要な得票を得るのだという。暴走族は必ずしもヤンキーとは一致しないが、ヤンキー的な気質との共通点は多い。斎藤氏のこの本によれば、ヤンキーのエートスは「バッドセンスな装いや美学と、『気合い』や『絆』といった理念のもと、家族や仲間を大切にするという一種の倫理観とがアマルガム的に融合したひとつの”文化”を指す」(9ページ)。これはいわゆる「ヤンキー」にも暴走族にも共有されている。
先の選挙で大敗した民主党だが、何とか比例復活などで勝ち残った議員の何人かが「ヤンキー的気質」を持ち合わせており、選挙は「インテリ」では勝てず、「ヤンキー的」でないと勝てないのだなあと思う。
2012年12月の衆議院総選挙で野田総理の民主党が敗れ、安倍・自民党が大勝した。
総選挙直後に朝日新聞に掲載された斎藤環の「自民党ヤンキー論」はとても興味深かった。知識人や「おたく」が比較的いた民主党政権から「ヤンキー」の多い自民党政権に移ったということが、「おたく」からヤンキーへの政権交代ということで実感を伴って理解できたのである。
安倍首相自身はいわゆるヤンキーではないが、「ヤンキー的気質」を持ち合わせている。著者の斎藤環氏は「ヤンキーはポエムが好きだ」(本書38ページ)として、文学的な「詩」ではなく「美辞麗句にして内容空疎」な「壮大きわまりない自分語り」である「ポエム」をヤンキーが好きだとしている。そのポエムの例として安倍首相の書いた「瑞穂の国の資本主義」から引用している。
ある地方都市で仕事していた際、暴走族出身の保守系の自治体議員がいるのを聞いたことがあった。いざ選挙になるとかつての仲間や子分たちが動員をかけて当選に必要な得票を得るのだという。暴走族は必ずしもヤンキーとは一致しないが、ヤンキー的な気質との共通点は多い。斎藤氏のこの本によれば、ヤンキーのエートスは「バッドセンスな装いや美学と、『気合い』や『絆』といった理念のもと、家族や仲間を大切にするという一種の倫理観とがアマルガム的に融合したひとつの”文化”を指す」(9ページ)。これはいわゆる「ヤンキー」にも暴走族にも共有されている。
先の選挙で大敗した民主党だが、何とか比例復活などで勝ち残った議員の何人かが「ヤンキー的気質」を持ち合わせており、選挙は「インテリ」では勝てず、「ヤンキー的」でないと勝てないのだなあと思う。
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