夏石鈴子『いらっしゃいませ』 ― 2010/07/12
夏石鈴子『いらっしゃいませ』(朝日新聞社、2003年)
これまであまり女性の書いた小説を読んでこなかったためか、本書のような、普通の女性が働く職場のことを題材にした小説は、私ははじめて読んだ。
著者自身をモデルとして書いたと思えるが、出版社の入社試験にたまたま合格して受付嬢を務めるという話だ。タイトルは受付で仕事する際に最初に注意を受けた言葉。主人公の鈴木みのりは「いらっしゃいませ」を丁寧に語尾を伸ばさず、しかも甘くならないようにという注意を受けた。
就職活動するときも、就職してからも、変な人やイヤな人はいるものだ。私自身は就職活動と呼べる活動をあまりしていないせいか、就職活動に関してイヤな人に会ったことはないが、就職してからは変な人、イヤな人は何人もいた。ただ、そのような人が身近にいても、うまく対応したり前向きに考えたりする本書の主人公の姿勢は、とても好感がもてる。読後感も良かった。
受付は4人態勢で2人ずつでローテーションを組んで受付に立つ。来客の対応だけでなく、代表電話の対応もある。郵便物を各課に配る仕事もある。新聞に穴をあけて閉じたりもする。お茶を淹れたり茶碗を洗ったりするのも仕事。主人公の鈴木みのりの他には、吉祥天女に似た大先輩の木島さんと、入社2年目のぐりんぐりんのパーマの加藤紅子、同じく入社2年目の宮本さんの3人。この宮本さんが結構変な人で、受付の他の面々は悩まされ、気も悪くさせらる。主人公の鈴木みのりも入社早々、帰り際に宮本さんが追いかけてきて「鈴木さん、貯金、いくら?」と聞かれる。いくら同じ職場だからといっていきなりこんなことを聞いてくる人はいないだろう。
受付に「熱海の殿さま」がやって来たり、編集の桃井さんに会いに来た石坂さんという人にみのりが対応したら後でお誘いのお電話がきたり、と受付にはいろんな人がくる。みのりその年の12月に編集部に異動となって話が終わるのだが、3人態勢になってしまった受付がその後どうなったのかひとつ気になる。
これまであまり女性の書いた小説を読んでこなかったためか、本書のような、普通の女性が働く職場のことを題材にした小説は、私ははじめて読んだ。
著者自身をモデルとして書いたと思えるが、出版社の入社試験にたまたま合格して受付嬢を務めるという話だ。タイトルは受付で仕事する際に最初に注意を受けた言葉。主人公の鈴木みのりは「いらっしゃいませ」を丁寧に語尾を伸ばさず、しかも甘くならないようにという注意を受けた。
就職活動するときも、就職してからも、変な人やイヤな人はいるものだ。私自身は就職活動と呼べる活動をあまりしていないせいか、就職活動に関してイヤな人に会ったことはないが、就職してからは変な人、イヤな人は何人もいた。ただ、そのような人が身近にいても、うまく対応したり前向きに考えたりする本書の主人公の姿勢は、とても好感がもてる。読後感も良かった。
受付は4人態勢で2人ずつでローテーションを組んで受付に立つ。来客の対応だけでなく、代表電話の対応もある。郵便物を各課に配る仕事もある。新聞に穴をあけて閉じたりもする。お茶を淹れたり茶碗を洗ったりするのも仕事。主人公の鈴木みのりの他には、吉祥天女に似た大先輩の木島さんと、入社2年目のぐりんぐりんのパーマの加藤紅子、同じく入社2年目の宮本さんの3人。この宮本さんが結構変な人で、受付の他の面々は悩まされ、気も悪くさせらる。主人公の鈴木みのりも入社早々、帰り際に宮本さんが追いかけてきて「鈴木さん、貯金、いくら?」と聞かれる。いくら同じ職場だからといっていきなりこんなことを聞いてくる人はいないだろう。
受付に「熱海の殿さま」がやって来たり、編集の桃井さんに会いに来た石坂さんという人にみのりが対応したら後でお誘いのお電話がきたり、と受付にはいろんな人がくる。みのりその年の12月に編集部に異動となって話が終わるのだが、3人態勢になってしまった受付がその後どうなったのかひとつ気になる。
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