『教員免許更新制を問う』 ― 2009/06/20
今津孝次郎『教員免許更新制を問う』(岩波ブックレット、2009年)
仕事がら教員と接点があり、この本を仕事の関係で読んだ。筆者は以下の問題を指摘している。
1、そもそも教員免許更新制度は、ごく一部の「不適格教員」をチェックして指導すべしという世論に応えるはずのものだったのに、いつの間にか不適格教員対策ではなく、教員全員が時代の変化に応じた知識技能の「刷新」のための講習を受けるべし、というものになっていた問題がある。当初問題にされていた「不適格教員対策」には役立たない制度になっている。
2、知識技能の「刷新」が免許更新の目的だとしても、10に1回わずか30時間の集中講習で「刷新」できるかという問題がある。
3、実際の講習は、人数の関係から大人数の集中講習とならざるをえない。豊富な教職経験を持つ受講者を前にして、現場経験の少ない大学研究者が講義をしなければならない。「刷新」にふさわしい講習が実際可能なのかという問題がある。そして、更新講習が終わった際の試験について、試験問題の作成、試験問題の評価、採点評価などの作業
が必要になります。実務上、大学の研究者がこれだけの時間をさくことができるのか、という問題がある。
4、既存の10年研修、所任者研修などとの整理ができていない。
教員だけでなく働く人は誰でもさらなる資質能力向上が求められるが、「とにかく免許更新制度が必要だ」と安倍内閣当時に拙速にして始まったこの制度を、より科学的な見方で改めていく必要があるというのが筆者の議論である。一つの見方として参考になった本だった。
仕事がら教員と接点があり、この本を仕事の関係で読んだ。筆者は以下の問題を指摘している。
1、そもそも教員免許更新制度は、ごく一部の「不適格教員」をチェックして指導すべしという世論に応えるはずのものだったのに、いつの間にか不適格教員対策ではなく、教員全員が時代の変化に応じた知識技能の「刷新」のための講習を受けるべし、というものになっていた問題がある。当初問題にされていた「不適格教員対策」には役立たない制度になっている。
2、知識技能の「刷新」が免許更新の目的だとしても、10に1回わずか30時間の集中講習で「刷新」できるかという問題がある。
3、実際の講習は、人数の関係から大人数の集中講習とならざるをえない。豊富な教職経験を持つ受講者を前にして、現場経験の少ない大学研究者が講義をしなければならない。「刷新」にふさわしい講習が実際可能なのかという問題がある。そして、更新講習が終わった際の試験について、試験問題の作成、試験問題の評価、採点評価などの作業
が必要になります。実務上、大学の研究者がこれだけの時間をさくことができるのか、という問題がある。
4、既存の10年研修、所任者研修などとの整理ができていない。
教員だけでなく働く人は誰でもさらなる資質能力向上が求められるが、「とにかく免許更新制度が必要だ」と安倍内閣当時に拙速にして始まったこの制度を、より科学的な見方で改めていく必要があるというのが筆者の議論である。一つの見方として参考になった本だった。
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